大阪府立高校は、帰国子女受験生に何を求めているか
投稿日:2025/5/28
帰国子女枠入試の話です。
帰国子女枠入試で日本の高校に編入した筆者の経験、在学中に筆者を合格とした担任の先生が言った言葉、当校で指導した生徒さんの実績から、だいたい想像ついています。
結論から言えば、英語がそこそこ出来て、他教科(国語、数学とする)が平均点付近だったら合格します。
仮に府立高校の国際科を受験したとしましょうか。どこの都道府県でも基本的な考え方は、だいたい一緒だと思ってください。例えば、兵庫県の帰国子女受け入れ校でも一緒です。
このコは、英語ができるのか。他の生徒に良い影響を与えるのか。国語数学は、低い点となっていないか。入学してから苦労しないか。を見て来ます。国語は少々(少々です)低くても大丈夫です。海外生活してたということで説明がつきますから。
面接があれば、ちゃんと海外生活を踏まえてしっかりと自分の意見を述べることができるか、も評価しますね。
そして、英語能力の担保として、当日の試験はもちろんですが、それなりの英検級を期待します。それなりとは2級です。
一般生でも準1級もって入学して来るコいますからね。でも、2級で十分です。
だいたいにおいて帰国子女の募集は若干名と出ています。若干名とは何人?とは思いますが、そのときどきによります。しかし、受験者数 = 合格者数はあり得ます。
そもそも帰国子女枠入試は、セーフティーネットの意味合いもあるんです。
併願という形がなかったので、筆者のときは受かったところ順に行くという感じでした。日本に帰って来て行く高校がない、という事態を避けるという全体的な雰囲気がありました。(と思う)
また、帰国子女は積極的に採りたいんです。高校側も。特に国際科をうたっていたら。保護者も入学希望者も見て来ますからね。帰国子女採用の実績を。海外生活でもまれた生徒と一緒に勉強して刺激を受けたい(受けてもらいたい)と思っているわけです。生徒も保護者も。それに高校側もこたえたい。それと国際科ですよ。帰国子女がいて当然じゃないですか。
筆者は、入学した後に、担任の先生から「あなた英語がずば抜けて出来たから、このコは欲しいと言ったのよ」と言われました。そして、数学の先生からも「普通にできてたよ」と当日の数学の試験結果についてもコメントされました。
当校でも、筆者とよく似た境遇の帰国子女の生徒さんをやはり指導したことありますが、思った通り府立高校の国際科に帰国子女枠で合格しました。
では、誰が落ちるのか、ですよね。
単純に、勉強ができないコは落ちます。
英語もできないわ、他教科もダメだわ、では合格は出しません。まず、本人が入って苦労するのは目に見えてますよね。本人が苦労するなら、教える側も苦労するんです。だったら、容易に予想できる苦労ならわざわざ採用はしません。ここではセーフティーネットなんて考え方は入って来ません。
実際に筆者が知っている方は(30年前の話ですが)このパターンでした。
結局その方は受け入れてくれる私学を探しまくって、更に1学年落として、入学されました。
ですので、府立高校の国際科を受験するなら、英語の成績を伸ばす、他教科を平均点付近まで持って来る。これで大丈夫です。
英検もっていないなら2級をおさえておく。
これで落ちるなら、言って来て欲しいと思います、筆者に。