1、3、5、7

投稿日:2025/1/5

 

駐在員の間で言われる「1、3、5、7」という言葉があります。

父親が駐在員だった90年代に聞きましたので、もっと前からあったと思います。

今は使われているか分かりませんが、筆者はこれを信じています。

 

1年、3年、5年、7年という駐在期間のことです。

 

1年目はわけが分からず終わる。

3年経つとだいたい事情がつかめて、一通りのことが自分でできるようになる。

5年になるとコミュニティに溶け込み、活躍もできれば、もっとも駐在期間で良いとき。

7年超えると帰れなくなる。

 

先日、タイに出張した際にバンコクオフィス創立以来の所長と面談させて頂きました。

もう駐在10年以上の方です。

 

上記にあてはめるとまず間違いなく帰れない部類の人になります。

 

「女房とケンカしちゃったしさ」と寂しそうに言うんですよね。

もう日本の自宅にも自分の居場所はないと。

 

筆者が駐在していたときの上司は、20年以上にわたり単身赴任でした。

在阪の会社と知らず転職して、それ以来大阪本社勤務の時も駐在の時もずっと単身でした。

軍人でもないのにそれだけ離れていては、婚姻関係をまず解消するのが現地の常識でした。

よって、特にローカルにとっては筆者の当時の上司がまだ法的に夫婦を続けていることはおおいに謎でした。

そして、いよいよ現地で引退し本社も退職する段になって、本当にこの人は奥さんの元に帰れるか疑問でした。

 

ところが本当に帰れたんですよね。

親しかった同僚が関東の御自宅を訪問させてもらい確認しました。

 

それを伝えたんですよね。そのタイ10年以上の方に。そしたら、心なしか嬉しそうな顔をされていました。

 

 

とかいって、駐在7年半だった筆者は帰任してすぐに会社をやめたんですけどね。